あれはきっと、学校の入学前の診断だろうか。
検査ののち、医者はまことしやかな顔をして存在しない病の名前を出した。それを聞いた両親は不安がった。
不安だけど、病気を治すためだと納得した少年は手術着に着替えて寝台に乗せられ、病院の廊下を押されていく。
両親の目が離れたあたりで、暗い廊下に入り、エレベーターに乗せられて地下に運び込まれる。
なにかがおかしいと気づいたあたりで少年は不安のあまり暴れ出すが、どこからか現れた軍服姿の男たちに抑え付けられて、麻酔のマスクをつけられて意識を手放した。
目が覚めたら身体中が痛くて、身体も拘束されている。
周囲からは子どもたちの叫び声が聞こえる。
どうしようもない不安に駆られる中、明らかに雰囲気が違う軍服の男が現れる。
そして、突然男は少年の頭を引っ掴み、何かを流し込む。
身体中が熱い、焼けるようだ。
少年は苦しみもがくが、逃げられない。
死を覚悟するレベルの苦痛ののち、気絶した。
目が覚めると、白衣や軍服の男たちに囲まれていた。
身体の節々がまだ痛むが、ものものしさはさっきよりちょっとだけ薄いことに少し安堵する。
「5番目の成功例だ」
「おめでとう」
「よかった、なんとかなりましたね」
「これで首が繋がったぜ」
訳がわからずきょとんとする少年に、白衣の男は声をかけた。
「おはよう、エドくん」
男は付け加える。
「きみの名前だよ」
エドと呼ばれた少年は飲み込めないといった顔をする。
「ぼくの、名前……」
違う。ぼくは違う。エドじゃない。
本当の名前は、そうだ!
……あれ?
頭がぼんやりとしてくる。
名前は……
……
…………
「違う!違う!!違うんだ!!」
嫌だ。もうおぼろげだが、それは手放してはいけない記憶だ。
思い出したかったものは、まるで束の間の夢のようだ。
まるで霧を掴むかのように、手ごたえを失っていく。
「混乱しているようだ。鎮静剤を」
「はい」
看護師が注射を打つ。
「や、だ……」
検査ののち、医者はまことしやかな顔をして存在しない病の名前を出した。それを聞いた両親は不安がった。
不安だけど、病気を治すためだと納得した少年は手術着に着替えて寝台に乗せられ、病院の廊下を押されていく。
両親の目が離れたあたりで、暗い廊下に入り、エレベーターに乗せられて地下に運び込まれる。
なにかがおかしいと気づいたあたりで少年は不安のあまり暴れ出すが、どこからか現れた軍服姿の男たちに抑え付けられて、麻酔のマスクをつけられて意識を手放した。
目が覚めたら身体中が痛くて、身体も拘束されている。
周囲からは子どもたちの叫び声が聞こえる。
どうしようもない不安に駆られる中、明らかに雰囲気が違う軍服の男が現れる。
そして、突然男は少年の頭を引っ掴み、何かを流し込む。
身体中が熱い、焼けるようだ。
少年は苦しみもがくが、逃げられない。
死を覚悟するレベルの苦痛ののち、気絶した。
目が覚めると、白衣や軍服の男たちに囲まれていた。
身体の節々がまだ痛むが、ものものしさはさっきよりちょっとだけ薄いことに少し安堵する。
「5番目の成功例だ」
「おめでとう」
「よかった、なんとかなりましたね」
「これで首が繋がったぜ」
訳がわからずきょとんとする少年に、白衣の男は声をかけた。
「おはよう、エドくん」
男は付け加える。
「きみの名前だよ」
エドと呼ばれた少年は飲み込めないといった顔をする。
「ぼくの、名前……」
違う。ぼくは違う。エドじゃない。
本当の名前は、そうだ!
……あれ?
頭がぼんやりとしてくる。
名前は……
……
…………
「違う!違う!!違うんだ!!」
嫌だ。もうおぼろげだが、それは手放してはいけない記憶だ。
思い出したかったものは、まるで束の間の夢のようだ。
まるで霧を掴むかのように、手ごたえを失っていく。
「混乱しているようだ。鎮静剤を」
「はい」
看護師が注射を打つ。
「や、だ……」